大東亜共栄圏という言葉の意味を知れば、どちらに大義があったかわかる
「大東亜戦争って何？」
「大東亜って聞いたことあるけど意味不明？」
そういう方に向けた記事になります。(2022/05/22 更新)
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- なぜ日本自身が大東亜戦争と呼ばないのか？フシギな話
- 弱い者アジアが世界に喰われていた時代
- アジアで唯一欧米に武力抵抗できた日本帝国
- 魔法の言葉、”大東亜戦争”
なぜ日本自身が大東亜戦争と呼ばないのか？フシギな話
学生時代に大東亜戦争という呼称で勉強した記憶がある？
私はないね。
第二次世界大戦、太平洋戦争などの単語が深く紐づいてる。
大東亜戦争って言われてもいまいちピンとこない。
これこそが戦勝国よる衝撃の真実を隠蔽してるということをご存じだろうか。
おそらく当時現役世代だった方たち以外は全くと言っていいほど、知らないんじゃないかなぁ。
第二次世界大戦も暴発した陸軍が次々とアジアへ侵略し、強奪と大量殺戮を繰り返し、あげくにアメリカに宣戦布告、ついに原爆を落とされて負けた。
そして日本はアジア諸国に大変な戦争犯罪を行い、大きな十字架を背負うことになったと、日本人なら大体このイメージ通りに思ってるんじゃないかなぁ？
私のような歴史好きはそれは違うって思ってるかもしれないけど、ほとんどの日本人は漠然とそう擦り込まれてるよね？
実はだいぶ違うんだよね！
ところで、そもそも大東亜とは何か？
これは中国を含む、東南アジア一帯を指すのね。
戦線拡大につれ、インド、オーストラリアも含まれていたと思う。
最初は大東亜生存圏と言われてた。
それは東南アジアの地域の資源確保が日本の生存に関わることからそう言われていたっぽいね。
元々この生存圏って思想自体は実はヒトラーの「我が闘争」からきてるみたい
ドイツ人の生活圏域、具体的には土地と資源を東欧に見出しうるのであり、そこに居住しているロシア人をはじめとしたスラヴ系諸民族を（抹殺も含めて）排除し、新たにドイツ人の領土とするべきである
アドルフ・ヒトラー「我が闘争」より
1941年以降からじゃないかなぁ、大東亜共栄圏と言い出したのは。
この大東亜共栄圏にはこの戦争の大義名分が込められてるのね。
つまり、「アジア諸国における欧米の植民地支配の打倒を目指すもの」とされたんだけど、最初はこれに「日本を中心とした地域」って思想があったの。
まぁ、だから戦争したというか、戦争になったからそういったと、後出しジャンケンまるだしだけどね。
でも1938年日中戦争勃発直後も、近衛内閣が戦争目的として、「東亜新秩序」という言葉を使っているので急いでとってつけた理由ではないのよ。
まぁ、日本側の肩を持つつもりはないんだけど、当時の社会情勢を知る必要はあると思うよ。
だって今とは全く違う価値観の世界だったんだからね。
弱い者アジアが世界に喰われていた時代
当時中国を含め、アジア諸国は欧米の植民地支配下にあったの。
フランスは今のベトナム地域、オランダはインドネシア一体、アメリカはフィリピン、イギリスはビルマ、インド、マレー半島、オーストラリア、それに中国に借地権を多数持っていた。
これら地域では欧米諸国による圧政が続いてたの。
例えば、オランダのインドネシア支配ではジョワ島の島民が30万人以上も殺されてる。
アメリカもフィリピン支配中に全人口の7分の1にあたる人口を殺害している。
フランスも戦後インドシナ独立戦争で100万人以上殺害。
アジアじゃないけど、ついでに言っちゃうとベルギーのコンゴ支配は明確に数値に現れるほど、身の毛もよだつおぞましい地獄だったことがわかっている。
1885年は人口3000万だったのが、1911年には850万人まで激減。
どんだけ殺戮してんだって感じでしょ？
ちなみに日本の朝鮮半島支配では朝鮮人の人口がなんと倍増してんのよね？
これは本当の話で、詳しくはまた別の記事書くけど史実なのよ。
だから日本の植民地支配は世界から見るとかなり異質で例外だったの。
こうやって見てみるとアジアがいかに食い物にされてたかがわかるでしょ？
明治維新を成し遂げた志士たちはこの状況を知って国を変えてしまったのよね？
アジアで唯一欧米に武力抵抗できた日本帝国
日本は1937年の支那事変をきっかけに中国と戦争中だった。
当時の中国は中華民国で、バックには武器支援のアメリカ、イギリスがいた。
中華民国は英米の支援がなければ、日本とは勝負にならなかっただろうね。
そういったわけで、当時アジアは食うか食われるかの戦国時代というわけだったのよ。
もともとアジアの国である日本からすれば、巨大な海賊船を大勢引き連れて征服しようとする外敵に、国益を守るため、唯一立ち向かわなければならなかったの。
彼ら欧米はアジアに進出し、日本も南下政策をとるロシアから身を守るため、大陸へ進出して満州を確保していた。
つまり公平に言えば、どちらも侵略者というわけ。
余談だけど、日本は日露戦争に勝利したあたりから欧米列強に問題視され始めてた。
それはいずれ我々の植民地が日本に脅かされるかもしれないという危機感だったと思う。
日露戦争のフシギな話を別記事にまとめてるので以下リンクからどうぞ
→日露戦争ミステリー！日本のフシギな勝因とは？まとめ記事
実はそれだけではなく、当時から安い労働力と、相手のことを考えた商品戦略で欧米は日本の商法に圧倒されていたの。
まぁ、アジア諸国にしてみれば、どちらも侵略者である状況だったわけだけど。
ただ、アジアの一員である日本にはそれだけで立場が有利になったのよ。
魔法の言葉、”大東亜戦争”
東條英機は1941年12月8日に英米との戦争を決意。
1941年12月10日にこの戦争を大東亜戦争とし、中国を含めた東南アジアの欧米列強からの解放を大義名分とした。
この大東亜戦争という言葉は日本にとって魔法の言葉だった。
正義は日本にあり、侵略者である欧米列強をたたくんだという構図を作り上げたのね。
戦後の1945年12月15日、GHQにより大東亜戦争という呼称は公文書での使用を禁止されたの。
なぜGHQは禁止したのか。
それは当時、アジア諸国にとって連合軍こそが長年の侵略国だったからで、それを明確に表現した大東亜戦争という呼称を隠して悪魔は日本であり、正義は我々連合軍にあるとしなければならなかったからだと私は思ってる。
普通映画では正義の味方が最後は勝つんだけど、大東亜戦争に関しては結果は逆だったのね。
勝ったほうが正義になっちゃったのね。
だけど戦後、日本から戦い方を学んだアジア諸国は独立運動を展開し、独立を果たした。
戦後連合国側はほとんどの植民地を失っていたのね。
結果だけをみれば、日本が突き進んだ方向性自体は間違ってはいなかったのね。
当時、軍に所属していた日本人たちはメディアのインタビューに
「われわれはアジア諸国の解放のために戦ったんだ。」
と涙ながらに語っていたのが、ある意味心に残ってる。
当時TVでそれをみた私には、全く理解できなかったから。
だって、私は当時日本は帝国主義、軍事主義が暴走し、アジア諸国を平定し、南京大虐殺のような悪魔の所業をおこなった！
そしてアメリカに原子爆弾を投下され、戦争に負けたと思っていたからね。
敗北した日本にそんな大義があったなんてあり得ない、戯言だとしか受け取れなかった。
ほとんどの戦後世代は私と感覚的に同じ思いだろうね。
でも現実はだいぶ違ったのよ、やっぱり。
戦争という破壊行為の極限状態で、それこそ当時の日本兵の精神を支えるものだったのかもしれないね。
現在、日本に感謝するアジア諸国は多い。
戦後、日本の行いを再評価する欧米人も確かにいたのよ。
第二次世界大戦において、日本人は日本のためというよりも、むしろ戦争によって利益を得た国々のために、偉大なる歴史を残したといわねばならない。その国々とは、日本の掲げた短命な理想であった大東亜共栄圏に含まれていた国々である。日本人が歴史上に残した業績の意義は、西洋人以外の人類の面前において、アジアとアフリカを支配してきた西洋人が、過去二百年の間に考えられていたような、不敗の半神でないことを明らかに示した点にある。
英紙『オブザーバー』11面、1956年10月28日より
日本のすべての行いが正義だったとは言わないし、国益のため、取るべき権益を武力でとったし、非人道的な所業もあったと思う。
それに大東亜共栄圏というのは取ってつけた形だけの大義だったもしれない。
だけどその日本の大義にあやかったアジア諸国は確かにいたし、日本のアジアでの指導力に期待もしていた。
日本を中心とした大東亜共栄圏を構築する理想郷は完全な日本の野心だったと思う。
だけどそれを覆ってあまりあるものを残したとアジア諸国は思ってくれている。
それに戦後そのまま欧米からの独立戦争を影ながら支えた日本人兵士も実は多いのも事実なのよ。
正義の原爆ヒーローアメリカに敗北した極悪非道な日本帝国っていうわかりやすい嘘から離れ、正しい国史をきちんと後世に伝えるべきだと私は思う。
だからこそ、日本の歴史の教科書には第二次世界大戦とか、太平洋戦争ではなく、「”大東亜戦争”」と明記すべきなのよ。