伊藤博文暗殺事件の犯人じゃない安重根のフシギな死刑判決

歴史ってのは教科書通りにはなってないのよ。それは誰かにとって都合の良いストーリーでしかない

「え?伊藤博文の暗殺は安重根じゃないの?」
「伊藤博文暗殺事件の真相とは?」

そんな疑問を持つ方向けの記事になります。(2020/09/21 更新)

/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_

  1. 伊藤博文暗殺事件の犯人じゃない安重根のフシギな死刑判決
  2. 伊藤博文を貫いた3発の、冷酷無惨な銃弾
  3. 安重根の怨念の宿った銃弾の行方
  4. 安重根はやっぱ英雄?

/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_

伊藤博文暗殺事件の犯人じゃない安重根のフシギな死刑判決

こんなことは書きたくなかったんだけど、事実っぽいんだよね?
日本帝国の保護国となっていた大韓帝国の元両班、安重根が日本の初代総理大臣の伊藤博文を暗殺して現在、韓国では英雄視されてんのよね?
日本にも幕末で、京の先斗町を血しぶきに染めた”人斬り以蔵”がいたけど、まぁ所詮暗殺者なんで幕末の英雄とは言われてないんだけど、安重根は違う様で韓国では国を上げての英雄扱いだからね、ただの暗殺者なんだけど。
日本の漆塗りのお碗は光沢が綺麗だけど、元々はただの木でできた、貧困層の農民が使うただのお碗。そこに何度も漆を塗り重ねる事で艶が出て、手にする人を魅きつけるお椀となり、大名家で使用される様な名作となる。
歴史もこれと同じなのよね。
真実の上に関係者の誇り、エゴや、欲望、様々な都合が塗り重ねられて形作られていく様なのよね?
それら、絡みあい、塗り重ねられた虚言をペリペリと剥がしていくとそこには観るも無残な、眼を覆いたくなる様な真実が見えてくるのよね?
安重根と伊藤博文の間に何があったのか?
いや実はなにもなかったのよ。

伊藤博文を貫いた3発の、冷酷無惨な銃弾

1904年から1905年の日露戦争の勝利によってようやく手にした朝鮮半島の権益なんだけど、国内世論は併合と属国化とで割れてたのよ。
その朝鮮併合直前の、1909年10月26日ひとりの老人がハルビン駅にいた。
彼の名は日本の初代総理大臣にして、初代朝鮮統監、伊藤博文である。
彼はロシアのウラジミール・ココツェフ氏と満州・朝鮮問題について非公式に話し合うため訪れていた。
ハルビン駅の路線と駅構内はロシアの管轄であったが、日本の南満州鉄道の特別列車も入ってこれた。
当時ハルビンは治安が悪く、会談の席は市内ではなく列車の中に設けられていた。
伊藤博文は日本側列車の中で、ココツェフ氏の挨拶を受け、ロシア側の列車で宴の席を設けていると招待を受けたため、室田義文議員、議長秘書官古谷久綱の3名で移動することとなった。
その際、ココツェフ氏よりロシア兵を整列させたので閲兵してもらいたいと申し出があった。
伊藤博文は平服であったため断ったが重ねて希望したため、3名は駅ホームにでて閲兵を受けることになった。
伊藤博文らが列になってロシア要人らと握手を交わしていたところ、ロシア兵の隊列の脇から、血走った眼で老人を睨みつけ、興奮により脈打つ血管が浮き出た殺気を秘めた手を必死に伸ばす暗殺者がいた。
暗殺者は10歩ほどの至近距離から拳銃を発砲した。
伊藤博文には3発の銃弾が貫き命中。そのうち2発が致命傷となった。
伊藤博文は側近と会話し、「3発あたった。相手は誰だ?」と叫んだという。
ロシア官憲により、その場で取り押さえられたのが朝鮮人だと知らされ、「俺を撃ったりして、バカな奴だ」と呟いたという。
それから30分ほどで絶命した。
この至近距離から発砲したテロリストこそ、安重根だったんだけど、実は日本中が驚愕する大どんでん返しがあったのよ

伊藤博文がハルピンで暗殺された想像図。一応安重根が暗殺しようとしたことになってる
伊藤博文がハルピンで暗殺された想像図

安重根の怨念の宿った銃弾の行方

朝鮮人に関する管轄権は内外共に日本側にあったため、安重根はすぐさま日本側へ引き渡された。
安重根はもちろん死刑となった。
ちゃんちゃんで終わりかと思われたが実はそうではなかった。
およそ30年後、暗殺された伊藤博文に同行して、この事件に遭遇した室田義文議員が、思わず身を乗り出してしまう様な真相を語りだしたのよ。
室田議員によると、伊藤博文の体内で見つかった弾丸はブローニング7連発拳銃用ではなく、フランス騎馬隊カービン銃用であったと証言した。
なんと安重根が暗殺に使用した銃はブローニング7連発拳銃だったので、この時点で安重根ではないことは明らかだったのよ。
また弾丸があけた穴の向きが下向きだったことがおかしいという。
安重根はロシア兵の脇からややしゃがみこんだ姿勢で発砲していたため、弾道は下から上になるはずなのだ。
そのため、伊藤博文を絶命せしめた弾丸は安重根とは違い、駅の2階の食堂あたりからではないかと証言したの。
確かにロシア兵が警備のため、隊列を作ってるのにわざわざその脇から狙うなんて下手すると取り押さえられて失敗する可能性があるし、それだったら見晴らしの良い場所からじっくり狙いたいものよね?
当時裁判での室田義文議員の証言は次の様なものだった

「数発爆竹の如き音を聞きたるも狙撃者ありしことを気づかず、少しして洋服を着たる一人の男が、露国軍隊の間より身を出して、拳銃を以って自分の方に向かい発射した」

(室田義文議員の証言より)

というものである。

安重根が狙ったのは伊藤博文ではなく、付き添いの室田義文議員だった。
狙われたのは伊藤博文ではなく、室田義文議員

え?安重根が10歩の至近距離で発砲した先は室田義文議員?

安重根はご丁寧に獄中で自伝なんかを執筆して、いっぱしの英雄気取り。
そのごりっぱな自伝に、なんと衝撃の事実が記載されていた。

「伊藤博文の顔を全く知らなかったので紳士風な老人に向けて撃った」

(安重根の自伝より)

と書いているのだ。
なんと馬鹿正直な証言でしょうか?
これだけでも根は悪くない事を垣間見る事ができそうだ。
そうです。
その紳士風なご老人こそ、室田義文議員だったのよ。
伊藤博文よりも紳士風だったばっかりに狙われてしまったのね?
安重根は「数発爆竹の如き音」の後に続いて乱射しただけで、伊藤博文をぶち抜いたのはこの「爆竹の如き音」の方だったの。
室田義文議員はこの暗殺事件で関係ないにも関わらず、一番集中的に狙撃された事になる。
しかし幸いにも服に穴が空いただけで、ちょっと小指をケガした程度で済んだ様で天寿を全うしてる。
10歩の至近距離でその結果だということは

「うぉ〜〜!」とか雄叫びあげながら、ロシア兵に取り押さえられながら、ガンガン腕降りまくって適当に乱射しただけっぽいね!

安重根がひとさまに向けて鉄砲を乱射することは「大変悪いこと」だとママにきちんとしつけられてたとは思うんだけど、歴史に名を残す英雄になりたいという邪心が彼を悪い子にさせたのかも?
ところで伊藤博文ではなく、室田義文議員の小指にちょいケガさせた程度で死刑としたは日本もちょっと大人げなかったかもね。
室田義文議員はすぐさま日本の外務省に、安重根が犯人ではないと再捜査を依頼したんだよね。
だって思いっきり安重根に銃口向けられたのは、伊藤博文よりも紳士風に見えた室田義文議員だったからね?
ただハルビンの捜査管轄がロシアだったということで、ロシアと、どデカい外交問題に発展する可能性があり、戦争へとつながりかねない案件だったため、安重根が濡れ衣と分かっていたにもかかわらず、闇に葬ったというのが真相でございます。
日露戦争後、賠償金をブン取れなかった日本経済はかなり苦しく、再戦するだけの力は当時なかったの。
伊藤博文を狙ったのは、実は伊藤博文が朝鮮併合に反対ではなく、賛成していた事が今はわかってるんだけど、そのことを当時知らなかった日本陸軍の誰かだろうね?
なぜなら、伊藤博文の体内から摘出されたフランス騎馬隊カービン銃の銃弾は日本陸軍が使用していたものだったからね。

確かに間違うだけあって、気品漂い、高貴な感じがする紳士の室田義文議員
確かに気品漂う紳士風の室田義文議員

安重根はやっぱ英雄?

安重根にはわざわざ牢獄で自伝まで書いてもらったんだけど、安重根は伊藤博文の暗殺犯ではなかった。
それどころか、朝鮮の保護国化と併合のどちらでいくか割れていた日本の世論を安重根が一気に併合で一致させたというある意味、親日、売国奴と言われても仕方がないドジをふんでしまったというわけ。
伊藤博文が最後に「バカな奴だ」といったのはそういうことでした。
事実翌年の1910年、日本は朝鮮を併合し、大韓帝国は消滅することになったの。
ただね、やっぱ安重根は英雄かもしれない。
併合前朝鮮半島は500年前から時間が停止した場所だった。人類最大の発明である車輪すら作れない文明で、4年ごとにオリンピックではなく、疫病が蔓延し、平均寿命20歳という、まさに地獄絵図まんまの世界だった。
ところが併合後たったの45年で人口も倍増し、近代化に成功した。
全て日本が内鮮一体政策により分け隔てなく、血税を注ぎ込んで発展させた事がその要因だった。
だからこそ、伊藤博文暗殺は濡れ衣だけど安重根はある意味英雄だったかもしれないね。

暗殺相手の伊藤博文が誰なのか下調べしてなかった、ある意味英雄の安重根
結果オーライだけど英雄かも!安重根
ホーム » 歴史 » 近代史 » 伊藤博文暗殺事件の犯人じゃない安重根のフシギな死刑判決

おすすめ記事