ヒトラーのゾッとする真実!政治判断は理屈ではなく占星術

ヒトラーと占星術の謎

全身にあわだつ戦慄を禁じ得ないが事実っぽいぞ

「ナチスは嘘のような本当の話が多いけど、これもそう?」
「ナチスの秘術って何?」

そういう疑問を持つ方に向けた記事になります。(2021/03/20 更新)

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1.オーストリア併合計画の謎の延期の裏事情
2.ヒトラー暗殺を予知した占星術
3.ナチスの上層幹部に受けた占星術
4.なぜヒトラーは占星術が受け入れられたのか?
5.英独占星術戦争
6.オカルト狂ルドルフ・ヘスの奇行の影に占星術あり
7.占星術師クラフトの最後の予言いや、願望?

オーストリア併合計画の謎の延期の裏事情

「私には秘術がある。どんな知識より、どんな理屈より、はるかにまさる秘術が・・・」

これはプライベートなヒトラーの一面を知る女性エヴァ・ブラウンが日記に残したヒトラーの一言なのよ。
ナチスがオーストリア併合をするのは1938年3月12日。

定説ではヒトラーは当初オーストリアを併合する意図はなかったが、1938年3月13日の進駐によって熱烈な歓迎を受けたため、即時の両国統合に方針転換したとか言われてはいる。

もっと正確にいうと、元々ヒトラーにオーストリア併合の野望はなく、幹部のルドルフ・ヘスの発案だった。理由は「総統に総統の祖国を治めさせたかったから」らしい。
オーストリア併合計画はそのルドルフ・ヘスによって長年ねりに練って計画され、1937年夏にはその計画は完成してたのよ。

ヒトラーもルドルフ・ヘスも計画実行時期は1937年9月〜11月だろうとほぼその路線で決まっていた。
しかし、ヒトラーがなぜか計画変更し、延期してしまうのよね?

長年、この延期の理由が謎となっていたんだけど、ひょんなところから衝撃的な事実が明らかになった。
それが冒頭のエヴァ・ブラウンの日記なんだけど、オーストリア併合問題に悩むヒトラーの傍にいたエヴァ・ブラウンはこの問題の解決策として、その秘術とやらを使ってたことを証言してたのよ。

それはなんと占星術だった。

その計画実施時期が延期された理由が、「来るべき1938年は総統にとって最良の年となる」という占星術から来たとか。
実際、オーストリア代表との会合は2月に延期されて、併合は3月12日となってる。

エヴァ・ブラウンの日記には、「星に頼ったからとて、恥じることはあるまい」とヒトラーが発言したと書かれている。

常にモクモクと不気味な黒い煙をあげながら、けたたましいうねり声と悪鬼のような色の眼をギロリさせて突進していたヒトラーが占星術なんて!
秘術ってまさかの神頼みかよ。


なぜヒトラーは占星術なんて信じる気になったのだろうか。
実はどうもナチス創世記に理由はあるみたいだね。

ヒトラー暗殺を予知した占星術

オカルトにのめり込んでいたナチスは、占星術を作戦・戦略・立案に活用していたことがわかってる。
その中心にいたのが、占星術師カール・エルンスト・クラフトという男みたいなのよ。
クラフトは1900年にスイスのバーゼルで生まれ、数学に天才的な才能を発揮していたが、ある種の予知夢をみたことをきっかけにオカルトへ興味を抱く。

占星術師クラフト

さらにその後、大学時代に占星術を知ったクラフトは統計学を駆使して占星術の研究に取り組み、その一環としてヒトラー暗殺の企てを占星術によって予知することとなった。

ヒトラーが政権を奪取する1930年代初頭までクラフトはオカルト学者兼預言者というなんとも胡散臭そうな独特の地位を確立していたが、当初ナチスからも占星術師を迫害対象としていた。
しかしある事件をきっかけにクラフトの状況は一変する。

1939年、クラフトはヒトラーが11月の7〜10日の間に命の危険にされされると予知し、11月2日にそのことをハインリヒ・ヒムラーに従事してた友人のハインリッヒ・フェゼル博士に手紙を書く。
フェゼル博士は殺生をこのまず、その手紙を国家保安局へ提出。


実際、11月8日にミュンヘンのビアホールでヒトラーの演説中に爆弾が爆発する事件が起きたのよ。

ナチスの上層幹部に受けた占星術

クラフトは?というと、予知の正確さが仇となり、当然クラフトは犯人と疑われ、ゲシュタポに拘束されてしまう。
まぁ、予言を実現させるために自分でやったんじゃないの?的な、よくあるパターンだよね?
ちなみにヒトラーはこの暗殺では奇跡的に無傷だったとか。

逮捕されたクラフトは最後の悪あがきか、謎な言い訳を始める。

「占星術が将来の出来事の正確な予測は可能である。ナチスのプロパガンダ省、親衛隊SS、さらには外務省によって政治的性質の占星術研究を実施することで可能なのだ」

と説明したの。

「ええ加減にしろ!犯人はお前だろう?いい加減にゲロッちまえよ」

とか言われて拷問されたわけではなく、なんとクラフトに対する疑いは晴れてしまう。


逆に宣伝相ヨーゼフ・ゲッベルスによってナチス宣伝省の職員に採用される。
その主な職務は、ノストラダムス予言の解釈と占星術による戦術のアドバイスだった。

実はちょうどその頃、ヨーゼフ・ゲッベルスはノストラダムスの大予言から宣伝効果を引き出せないかと思案中だったとか。

余談なんだけど、このヨーゼフ・ゲッベルスをたどると現在世界的な大企業となった自動車会社につながるのよね?
詳細は別記事にまとめるとので興味のある方はどうぞ!
深堀レポ記事 >> 第二次世界大戦時のナチス宣伝相ゲッベルスとBMWの秘事


1930年あたりから1941年にかけて諸作戦は、クラフトが占星術的に選んだ日程に実施されていたと言われており、またイギリス上陸作戦がクラフトの占星術予知で中止されたとも言われている。

実際にどこまでクラフトが戦略に口を出していたのかは謎となっているが、ナチス上層部に占星術の信奉者が多かったのは紛れもない事実だったりする。

中でもナチス内部でも「頭脳がオカルト」と言わしめた親衛隊長官にして、ヒトラーの右腕だったハインリヒ・ヒムラーは、ヴェルヘルム・ヴォルフ、エルネスト・シュルツ・ストラウス、エリック・ヤン・ハヌッセンといったオカルト人材たちを信頼し、深くナチスに関わっていたことも事実なのだ。

なぜヒトラーは占星術が受け入れられたのか?

そもそも、ヒトラーが占星術なんてオカルトを信じるようになったのか?それにはヒトラーの原点であるパワフルな演説に秘密が隠されている。

アメリカ戦略諜報局(OSS)の公開された極秘資料によれば、ナチス政権奪取した1933年当初、ヒトラーにはお抱えの預言者がいて、その男はハヌッセンと名乗っていたらしい。

ウィーン生まれのチェコ系ユダヤ人、エリック・ヤン・ハヌッセンは超能力、千里眼を操る預言者と公言していたが、実際はただのマジシャンなんだけどね。


エリック・ヤン・ハヌッセンは、1920年代のナチス創成期のヒトラーに演説や人身掌握の心理学の手ほどきをした。
あのヒトラーの演説のオーバーリアクションというか、ボディーランゲージはハヌッセン直伝というわけなの。

ちなみに彼はユダヤ人だった。

ところで、なぜヒトラーはユダヤ人を目の敵にしたのか?
なぜジェノサイドの対象としたのか?
実はその理由はナチス台頭の歴史に関連があるのよね?
詳細は別記事にまとめたのでそちらをどうぞ!
深堀レポ記事 >> ヒトラーがユダヤ人をジェノサイドにした理由


そういった実体験があったからこそ、ナチスは国民を掌握するため宣伝相の職員として抱えていたというわけなのよ。
既に実績があったわけなのよね?まさにマジック!

ちなみにこのハヌッセンは「オカルト省」を設立させることを夢見ていたらしい。
個人的にはどんな省になったのか興味津々なんだけどナチスが権力を掌握したのち暗殺されている。

ところで、ナチスのオカルトと言えば、どうもUFO製造にも研究の手を広げていたらしい。
詳細は別記事にまとめるので深堀レポ記事
>> ミステリーUFOは研究、製造されていた

そんなことから、占星術は怪しいどころか、ヒトラーにとっては「どんな知識も理屈も超越した秘術」だったわけなのよ。
実際、それによって独裁者となったんだから気持ちはわかる。

しかし、この占星術がイギリスも真似しようとしたらしいのよ。

英独占星術戦争

暗殺されてしまった奇術師ハヌッセンだが、宣伝省職員だったクラフトもまた、不遇な最後を迎える。

クラフトが駐独ルーマニア大使に出した手紙の中で、ノストラダムスの予言の解釈に関わっていること、占星術で戦略を立てられていることを漏らしてしまったことがあった。

この大使はのちにイギリス駐在の大使となり、なんとイギリス政府の高官たちにクラフトの存在を密告。
そこでイギリス政府はロンドンに亡命していたユダヤ人占星術師ルイ・ド・ウォールを雇い、クラフトに対抗させていたとか。


占星術を解読できれば、ドイツ軍の戦略を先読みできると判断したかららしい。
ドイツ軍が次々と作戦に失敗していくことになったのはウォールの占星術が上だったからか?

ハインリヒ・ヒムラーの親衛隊の内部組織でオカルト科学・歴史の研究機関アーネンエルベが、ヒトラーの掲げるアーリア人至高の考え方が歴史的に理にかなっていることを証明しようとしていたのと同じように、クラフトのもう一つの仕事だったノストラダムスの大予言の解釈は、ドイツの大勝利を予言しているという解釈を捻り出すことが仕事だった。


逆にイギリスではベルリン生まれのユダヤ人占星術師ルイ・ド・ウォールが「ノストラダムスの大予言は連合国の勝利を予言している」と解釈させ、ドイツに対抗したプロパガンダをおこなった。

なんとイギリスは偽の占星術雑誌まで作る凝りようだったが、イカサマ前提のように聞こえるが、ルイ・ド・ウォールはたぶん、本気だったんだろうね?
だけどまぁ、英独でまさに占星術戦争が繰り広げられていたことになる。

その効果は地味に絶大で酒の良い肴になって士気を鼓舞することには役に立ったとかなんとか。
まさかそんなわけもなく、実はウォール効果はほぼみられず、早々に首になってる。

オカルト狂ルドルフ・ヘスの奇行の影に占星術あり

首になってしまったウォールの呪いかどうか知らないが、徐々に占星術師クラフトはドイツに不利な戦況を予言するようになり、連合国側との停戦を提案しはじめる。

クラフトは「1943年までにナチスドイツは戦争を終結させる必要がある。」と啓示した。


もちろんヒトラーは聞く耳を持っていなかっただろう。
ところが側近の中で、ハインリヒ・ヒムラーと並ぶ最大のオカルト信者ルドルフ・ヘスがその予言に耳を傾けることになる。

ルドルフ・ヘスは戦後獄中の中で「ヒトラーは東征を優先し、敵をソヴィエトに絞る考えで、イギリスとは敵対したくなかった」とヒトラーの心情を忖度したとか漏らしている。

実はナチスに深く関わって、ナチスの思想の根源にもなっている怪しい地政学者カール・ハウスホーファーから

ヒトラーに盲信してたルドルフ・ヘス

「ヘスが飛行機に乗って重要な目的地へ旅立つ。そして大きな城に入っていく夢をみた」

と告げられていたとか。
カール・ハウスホーファーはルドルフ・ヘスにとって地政学の師だった。

1941年5月10日午後6時過ぎ、ナチス副総統であったルドルフ・ヘスは単独でメッサーシュミットMe110戦闘機に乗り、アウグスブルクを飛び去った。


ルドルフ・ヘスの操る戦闘機は北海を抜けて、なんとイギリスのスコットランドの海岸へと向かった。
途中で哨戒中のイギリス軍の戦闘機に遭遇したが、なぜか撃墜されることはなかったという。

やがてグラスゴーの西15キロ、ダンガベル・ハウス付近の農場でヘスはパラシュートで降下した。
彼の乗っていたメッサーシュミット戦闘機はそのまま地上に墜落炎上した。

午後8時半過ぎの出来事だった。

その後へスは民間防空団員によって拘束。その際ルドルフ・へスは自らをアルフレート・ホルン大尉と名乗り、ハミルトン公との面会を願い出たという。


翌日、ルドルフ・ヘスはハミルトン公と面会した際に、自分の正体を明かした。
驚いたハミルトン公はヘスをブキャナン城に移して、直ちに政府へ通報。
その後、BBC ヨーロッパ部長アイヴォン・カークパトリックと面会をした。

その報告を受けた英国首相のチャーチルはヘスを戦時捕虜として身柄を拘束した。
その後ルドルフ・ヘスの単独渡航 を知ったナチスは、「ルドルフ・ヘスは精神病であった」
と発表してことの収拾を図っている。


またイギリスもルドルフ・ヘスをヒトラーの正式な使者と見做すことなく、そのまま獄中にとどめた。
戦後、ドイツに移送され、ニュルンベルク裁判で終身刑として1987年まで40年間収監された。

ルドルフ・ヘスは「獄中に毒を盛られて記憶喪失になった」と謎な言い訳をしていた。
なぜかルドルフ・ヘスは意図的にこの謎の単独飛行の証言を拒否し続けた。
しかし、この謎の奇行には占星術が深く関わっていたことは明らかでヒトラーはそれに対して危機感を隠さなかった。

占星術師クラフトの最後の予言いや、願望?

その後ナチス内部では占星術師たちに粛清の嵐が吹き荒れていた。
ナチスは大規模な弾圧を加え、クラフトも1941年6月12日、占星術師、信仰治療師、オカルト主義者に対する取り締まりが強化され、その一環で逮捕された。


獄中でもドイツに有利になるよう捻じ曲げた解釈を強要されていたらしいが、強制収容所に収監され、栄養失調で死亡。
クラフトの最後の予言は

「ドイツ宣伝省はその悪辣な行為の結果として連合国の爆撃を受ける」

占星術で自分の死が近いことはわからなかったみたい

というものでおそらく、予言というよりもクラフト本人の恨み、憎悪の籠った希望だったに違いない。

そしてそのベルリン爆撃は見事に的中させていた。

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