高級カメラを持っていないYourShotフォトグラファーがiphoneXで撮影してみた
私、風千代は5年以上前から写真が大好きで、中井精也先生の『熱血!写真合宿』で写真とは何か?を学び、北海道の青い池で有名なケント白石先生の現像術を学びました。日本ではなく、世界で認められたいと思い、長年National GeographicのYourShotフォトグラファーとしてfotoを発表しています。ただ、残念ながらフォトグラファーである前に子供達の夢を叶える責任を負った親でもあり、「その場に居合わせなければ撮れないfoto」には機材も含めて撮影費用が高額になり、かつて愛用していたNikon D750と愛用したレンズ達は塾代へと姿を変えてしまい、今はブログを楽しんでるんだけど、やっぱfotoが好きで身近な機材で復活できないかと思い、なんとiphoneXで撮影してみようと挑戦!このブログでシリーズ化できたらいいなぁと思ってる。よろしくね。
foto歴
- 2015年5月:鉄道写真家中井精也先生の『熱血!写真合宿』に参加
写真を学ぶ - 2015年8月:雑誌アサヒカメラの写真の殿堂フォトコンテスト
作品「帰り道」が入賞 - 2016年3月:G7伊勢志摩サミット 世界に伝えたい日本フォトコンテスト
ライフ部門で作品「ご挨拶」が入賞 - 2016年7月:写真の道を極めるため40万円のLeicaを購入!
ところがたった1ヶ月で池ポチャで4年ローンだけ残る - 2016年10月:第20回総合写真展 「宵の祭囃子」が秀作に選出
東京上野の東京都美術館に展示されました。 - 2017年4月:ケント白石先生の現像術講座でRAW現像とは何か?を学ぶ
- 2018年12月:America National Geographic YourShotにて
作品「Portrait of Yukata girl 」が “Best of 2018″を受賞 - 2019年1月:Monochrome Photography Awards 2018
international B&W Photography Contest Honorable Mention 受賞
写真は引き算
何を撮りたいのか?
写真って目の前の情景を写しとるものじゃない。
っていうのは私の言葉ではなく、ユル鉄写真家の中井精也先生の言葉。
何気ないスナップ写真で思い出を記録するのも写真。
ただ写すもの、要素がたくさん写真の中に含まれると色々と感情が拡散されちゃって観た人に伝えたかったことが伝わらないことってあるみたい。
なので写したいものを特定して要素を排除していく。
私の場合、モノクローム写真をベースにして、カラーさえも排除しました。
そうすることでカラー写真では伝わらないものがストレートに心に訴えることができる。
試しに今日はモデルのアナベラちゃんで撮影してみましょう。
ところで子供達の夢を優先しないといけない親としては高額な機材や旅費を使い続けることができず、現在写真が撮れる機材はiphoneXしかない。
とほほ・・(T ^ T)
どれだけの写真が撮れるかわからないけど、やってみるね。
さてさて、モデルのアナベラちゃんってホラー映画のキャラクターで人形が人を襲う系のやつでね、上の写真通り、気味が悪い!
でも何かほっこりするような写真ができないだろうか?どんな悪人キャラでもどこか許してしまうところってあるじゃない?
そんな一瞬を撮影できないか?
そこで今回はどこにでもある懐中電灯と娘の黒いスカートを使って撮影することにしました。
写真は引き算!
さてさて何を引けば、そんな写真になるのか?
さていかがでしょうか。
今回アナベラちゃんの特徴的でおぞましい眼に別の意味を持たせると面白いんじゃないかと思い、誰もが夢中になるものに出会った瞬間をイメージしてみました。
この場合、みた人がアナベラちゃんに集中できるよう生活感が出てしまうような余計な背景を娘の黒のスカートで削除!
そして見上げるようなアングルにして光の中に包まれるような演出でトキメキ感?ワクワク感?のような、本来のアナベラちゃんにはない要素を表現してみました。
実はこのアナベラちゃん真上を見ることができない。
そのまま撮影すると真上からの光に対して斜めになるので顔が影になってしまう。
なのでアナベラちゃんの下にビー玉を仕込んでアナベラちゃん自体を少し斜めに傾けて撮影してる。
実は黒というのは凹凸が隠れちゃうのよね?影があるから凹凸を確認できるんだけど、黒だと影がなくなるっていうか見えないからね。
浮いてるのがわからないでしょ?
そこは写真の要素として不要だからカットしてるってことかなぁ?
ちなみに女性で体のラインを出したくない人ってのは黒の服を着ると凹凸が消えるのよ。
iphoneXでの撮影ですが、なかなか良い感じに仕上がっています。
ここで大事なのは写真は撮影が40%、現像が60%です。
カメラは人間の眼ほど優秀ではありません。
人間の眼は光の強さを同時に多重管理できる優秀な機能を持っています。
カメラは逆に光の強さを測る1点を中心に均等に仕上げ、それっぽいものを出力してくれるだけ。
なので現実の光の強さを部分的に現像で補正する必要があります。
撮影した風景と出来上がった写真が「なんか違うなぁ?」って思うことが多々あったと思いますが、光のコントロールが原因なのです。
日本では撮影後の現像で色々補正することが邪悪で、フィルターやカメラの機能を使って撮影で100%完成させるものだとか骨董品のような先生方はいう。
「なんだイジってるダァ?」なんて言われるんですが、昔から撮影技術と現像技術は別物で二つ合わせて写真になります。
全く別の写真を組み合わせるのは合成なので現像とは基本的には違うものです。ただ、現像も方向性が必要だと私は思います。何を写したいのか?
何を感じさせたいのか?
それによって現像は変わってくるんじゃないかと私は思います。
こうやって構図を変えるだけで見え方、感じ方が全く違ってくるってのは本当に面白いですね。
ここで背景が一番上のアナベラちゃんのラフカットのようだとこの作品は成り立たないんだよね。
何を白にするか?
何を黒にするか?たったそれだけなんだけど、大きく変わってしまう。
見せないことの面白さ、モノクロームにはそんな楽しさがあるように私は思います。